【論文】循環器病棟における薬学的介入の経済効果(医療薬学 Vol43 No 12 p680-690 2017) 

【論文】循環器病棟における薬学的介入の経済効果(医療薬学 Vol43 No 12 p680-690 2017) 

今まではブログの題材として、ビジネス書の内容が多かったです。
今後は仕事に関連する論文を読んでその内容を書いていければと思います。

「専門家としていつかブログでやらなきゃな~。でも論文なんか普段読まなry」

そう、普段読まんのよ。恥ずかしながら。仕事でいざ必要って時に読むくらいで、、

なので、僕は全然論文を読む習慣がないです。でも、「ちゃんと読めるようになりたい。勉強したい!」

「…なら読もうぜ!」と思い立ちました。

少しずつ慣れていければと思いますので、分かりにくい部分等多くあると思いますが皆様ご容赦ください。(いつかブログを読んでくださる方の役立つような情報が書けるように頑張ります。)

さて、パラパラと雑誌「医療薬学」をめくると

「経済効果」とな!?

お金大事。笑 これなら僕でも分かりやすそうだ。多分。

てなわけで、ちょっと内容をまとめてみます。

【要約】
ある病院の循環器病棟に入院した患者において、1年間(2014年4月1日~2015年3月31日)で副作用回避により約1300万円削減の経済効果があった。また、入院にかかる費用を年間150万円軽減することに寄与できた。

【方法】
対象は上記の期間に、ある病院の循環器病棟に入院した患者。

①調査方法
過去の記録を元に薬学的介入を集計している。
情報バイアスがかからないようにその記録は一人の薬剤師がとった。

②薬学的介入の解析
薬学的介入は以下の3つから分類され、解析された。
1、介入の内容
2、患者アウトカム
3、ガイドライン遵守

③経済効果の算出
以下の3つを過去の報告等から推算している。

1、直接的経済効果
主にこれらから推算している。
・2014年度のPMDAによる副作用被害救済給付金額とその件数
・抗菌薬療法の介入による経済効果の過去の報告
・薬物相互作用、腎機能に応じた薬学的介入による副作用軽減率の過去の報告

2、入院回数減少による経済効果
ACE阻害剤(40%/年)、βブロッカー(26.0%/19か月)、、、
といった過去の報告の心血管イベント軽減率をもとに推算している。

3、処方変更に伴う薬剤費の変化
変更前後の薬価と治療期間で推算している。
治療期間は過去の報告を参考に、感染症などの急性疾患は7日、慢性疾患は365日として算出している。

【結果】
循環器病棟への入院患者は1356名で、年間140件の薬学的介入があった。
経済効果については最初に書いた通りです。

とりあえずこんな感じでした。

ウーム。すごいなぁ。
一つの病棟でこれだけの経済効果があるとは。病院全体で考えたらなかなかの金額になりそう。

しかし、考察には「我が国の薬剤師の介入については個人の能力に任される点が大きく、外的妥当性については大きな問題がある」と書かれていました。

…ごめんなさい。と言いたくなる。笑 ぼちぼち頑張るよ。

でも、ガイドライン遵守をすすめるだけでも経済効果があるようですので、まずは、

難しいことを考えずにガイドラインを見ながら・勉強しながら仕事したら良いのだ

以上、今回の学びでした。

ではまた次回。